コンサル業界を目指す人が面接前に必ず読んでおくべき本
はじめに
コンサルティング・ファームの採用プロセスには「ケース面接」と呼ばれる面接が課される場合があります。ケース面接とは、与えられた問いに対して制限時間内に打ち手を提案する面接形式です。
出題内容は実際にコンサルで取り組むような経営課題が多く、企業は応募者の問題解決のための思考力や取り組む姿勢から、現場で活躍する可能性を評価しているようです。
このケース面接を攻略することこそが内定獲得のための大きな鍵となります。
面接の時間は一般的に20〜40分で、以下のようなお題が課されます。
【設問】 あなたは飲料業界2番手の企業からコンサルティングの依頼を受けました。 以下の状況を踏まえ、どのような戦略提案を行いますか。20分間考える時間を与えるので、発表してください。 「自社」 ・ソフトドリンクが強み ・値下げ競争に苦しみ、利益率が低い 「競合(業界トップ企業)」 ・プレミアム価格のビール販売でトップを握っている ・チェーン系居酒屋との提携販売でシェアを大きく伸ばしている
ケース面接で力を発揮するためには、事前の練習をするとともに様々な業界に興味を持ち、知識を得ていることが望ましいです。
日経新聞やビジネスに関する書籍を、通学時間などを利用して読んでみてください。
※ビジネスに関する書籍は、自己啓発本のようなものではなく、特定業界に詳しい人が一般ビジネスマン向けに書いた業界事情の本などが好ましいです。
全業界分析系の書籍を開き、各業界で成功している企業の成功要因を特定してみることも勉強になります。
小売業界であればいかに良い立地を確保しているか、消費財業界であればいかにブランドを確立しているか、広告宣伝費を投入しているかなど、大まかなビジネスモデルを掴むことが出来るはずです。
ここで注意を1つ。
ケース面接は、個人面接の最中に「ではケース問題をやってみましょうか」という形で始まる場合がほとんどです。
つまり、
ケース面接はあくまでコンサルの面接において1つの科目のような位置付けであり、通常の面接対策もしっかりとする必要がある…ということをよく覚えておいてください。
そんなことも念頭に置きつつ、この記事では、コンサル業界全体の話や、ケース面接を攻略するための書籍など、内定獲得のために必読の書籍を紹介します。
この1冊ですべてわかる コンサルティングの基本
コンサルティングファームとはなんなのか、仕事(プロジェクト)などの基本的な説明はもちろん、コンサルティングスキル、業界動向や就職・転職方法などがまとまっている本です
プロジェクトの流れや1日の流れ、役職別の役割、スキルセットなど業界についての主要内容に加え、まさに
入社後の仕事のイメージや業界を知るためにまずは読むべき1冊です
東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート―50の厳選フレームワークで、どんな難問もスッキリ「地図化」!
ケース面接で出題される問題をわかりやすくかつ大量の事例と共に紹介しており、売上系・新規事業系・公共系という頻出のケースについて網羅的に取り上げられている必読の本です
「自分の地頭で考えて解答をする」という力を鍛えるための第一歩として、問題解決のフレームワークを習得することができます
初めてケース面接を学ぶ方が、問題の傾向・雰囲気や解答の方向性を理解するために最適です
➡︎東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート―50の厳選フレームワークで、どんな難問もスッキリ「地図化」!
現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート――「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける!
「フェルミ推定」とは、日常生活、勉強、就活、ビジネスまで、あらゆる場面で一生役立つ万能の脳力を鍛えてくれるトレーニング・ツールです
例えば、「日本にぬいぐるみはいくつあるか」「日本にコピー機は何台あるか」など、面接で急に聞かれたらビックリするような質問に対して、仮説を立てて正しい数を推定する方法を、パターン別に体系的に習得することができます
こちらも、ケース面接を乗り切るためには必読の本です
➡︎現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート――「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける!
過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題
「ケース問題」「フェルミ推定」が各10問ずつ掲載されており、解説も細かく、分かりやすい本となっております
この本では、それぞれの代表的なパターンとコツフェルミ推定で大切な小さくて推定可能なパラメータを推定するところから始めることや、ケース問題では、要素分解の重要性と自分なりに仮説を立てて論理的に積み上げて結論を出すことが必須であることがわかった。
コンサル志望の人はもちろんですが、ロジカルシンキング系の本を読んだ人が自身の定着具体を測るための目的としても最適です
戦略コンサルティング・ファームの面接試験―難関突破のための傾向と対策
バラエティーに富んだケースが数多く収録されていて内容が充実し、また解答例のすべてに対し、良い点悪い点がコメントとしてフィードバックされていてとても参考になります。
多くのビジネス書や問題解決系の本を読んでも、なぜその人がそうした思考プロセスを取ったのかの必然性はあまり見えないことも多いですが、この本ではフレームワークで解決プロセスが定義されているため、思考の訓練にはとても良い本です。
ケース面接の対策としてはもちろんですが、ケース面接を受ける予定がない人でも、優れた思考枠組を学ぶ為に繰り返し読まれる価値がある本です。
➡︎戦略コンサルティング・ファームの面接試験―難関突破のための傾向と対策
コンサルティングの基本ベストプラクティス集
本書は『コンサルティングの基本』の事例集であり、業界を代表するコンサルティングファーム10社の事例をもとに、コンサルティング現場のありのままを紹介しています。
プロジェクトを陰で支え、成功へ導いたコンサルタントが表だって取り上げられることはありませんが、本書ではコンサルティング事例をもとに、調査・分析から戦略策定、プロジェクト実行、アフターケアまで、コンサルタントのリアルを解説しています。
こちらはケース面接対策ではありませんが、業界や入社後の仕事について知ることができるため、ぜひ読んでおくことをお勧めします。
戦略コンサルを目指す人向けの講座
最近では戦略コンサルの内定獲得に必要な対策を網羅的に指導してくれる講座も存在します。
経営理論の基礎からコミュニケーション方法、ケース面接への対策まで詳細に指導してくれます。(合格が出来なければ全額返金とのこと)
講師は全て元マッキンゼー、BCG、ベインで複数年プロフェッショナルのコンサルタントとして経験を積んだ人材で、転職実績としてはBCG、ベイン、マッキンゼーへの内定を獲得した方も多数おられるそうです。